あらすじ
またも失業の憂き目に遭った男は、自身の運命を変えたいと思いながらも、その糸口を掴めずにいた。そんなあるとき、公園のベンチに腰掛けると、足元に一冊の文庫本が落ちているのに気付く。汚れてタイトルさえ解らないその本を手にした男は、自分が得意では無いジャンルの小説だと気付きながらも、何気にその本を読み進めていく。これまでに無い行動を取ることが、ひょっとしたら自身の運命を変える切っ掛けになると、そう思いつつ。本の登場人物は、見窄らしい男だった。今の自分にどうしても重ね合わせて見てしまう自身を否定しつつも、男は次第にその物語にのめり込んでいく。果たして、その登場人物は、彼の住む世界の中で新たな人生に歩み出すことが出来るのか、そして、そのようなことが自分自身にも起きるのか・・。