あらすじ
世界の果ての果て。
強酸の雨が降る辺境の地。
戦争の後遺症により生きる意味を見失ったリアナは、軍の技官として辺境で人を避け、平穏な生活に心を癒す日々を送っていた。
ある日天気予報が外れ、突然の雨。
慌ててシェルターに飛び込んだリアナの元に、思いがけない訪問者。
オグラと名乗った老紳士は旅行者で、彼の迎えが来るまで一緒に雨宿りをすることになった。
リアナは饒舌な老紳士とぎこちなく会話を交わすうちに、一つの疑問が浮かんだ。
(この老紳士は軍の依頼で私を見極めに来た“心理監査官”じゃないのか?)
実際、オグラは軍が派遣した監査官であった。
過酷な辺境。孤独な心。出自の悲しさ。社会への憤り。
数々の告白と独白を経て、リアナとオグラは距離を縮めていく。
強酸の雨が降りしきる辺境で、雨宿りのひととき。