あらすじ
僕こと、内海 織人(ウツミ オリト)は特に面白みのない普通の15歳。4月から高校生になる。
そんな僕には隣の家に住む幼馴染みの女の子がいる。幼馴染みの早瀬 光(ハヤセ ヒカル)は、明るくて愛想も良くて、そのうえ、裏表のない真っ直ぐなやつ。
幼馴染みだからか、面白みのない僕に光はいつも絡んで話しかけてくれた。そんな彼女に僕はいつからか淡い恋心を抱くようになった。
度胸のない僕は、光に告白することもなく中学を卒業した。卒業後の進路は、父親の出身校で親が希望したと言う理由で選んだ男子校。光とは同じ学校にはもう通えない。きっと彼女にはすぐに素敵な彼氏ができると、僕は一人でうじうじとしていた。でも、ひとつ僕には知らないことがあった。それは光の進学先。何度も彼女に聞いたが、合格するまで秘密と言って教えてもらえなかった。
春休みに一人部屋で過ごす僕の元に光はやってきた。ドアのノックが鳴り、ドア越しに彼女はこう言った。「高校の制服を着てみたんだ。織人に見て欲しい。」と。彼女の進学先が気になっていた僕は「いいよ。」と返事をして、部屋に光を招き入れた。招き入れて呆然とした。光が僕と同じ高校の制服、学ランを着ていたからだ。
ロングヘアだった髪も短くなっている。学ランを着ている彼女は、最早彼女に見えない。少し線の細い彼にしか。何も言わない僕に、光は硬い笑顔で「変かな?」と聞いた。「変じゃないけど……」僕は次の言葉が見つからない。だって男子校に通うってこと?
「今日から私は僕になる。」光はそう言った。真っ直ぐな目で。僕は昔、光の部屋で見た少女漫画を思い出した。好きな男がいて、男装して男子校に通うやつだ。もしかして、好きな男が……と不安に駆られた僕に光は「自分が女であることがずっと嫌だった。」と言った。「今日から私は男として生きる」と。
ずっと持ち続けていた恋心を消せないまま僕は[僕になった光]と共に高校生活を過ごしていくことになった。
*いつも海野凛の作品を読んでいただいている皆様、かなり方向性の違う作品ですが、投稿するために作品を作ろうと思い作成しています。もし読んで見ようかなと思ってもらえたら、ぜひよろしくお願いします。
2025.3.8
海野凛