あらすじ
性描写、暴力、嘔吐、血の表現あります。
向けられる銃口に、怒りだとか疑問だとかは浮かばなかった。
ただ、悲しかった。
それは、想いが裏切られたからでは無い。
幸福に生きられるのならば、愛しく想う心だろうが、共に在れるからこそ鼓動を刻める命だろうが、いくら踏み躙られても、八つ裂きにされても、くれてやっても良かったんだ。
「あー、気持ち悪い。ホンット、ご丁寧に声まで変えて、そんな事しなくても、優しく甘く愛していた事なんて口にするのもおぞましいくらいの、俺にとっちゃあ、黒歴史だっつーの」
「うん、うん、ごめん、No.0417」
すぐに謝ってくるのも癪に障り、今度は勢いよく背を蹴れば、失敗作は頭と横顔を強く打ちつけ、音が響く。
血が出ないから、壁がそんなに汚れなくて良いなと思った。