あらすじ
高校2年生の桐山夏輝は、ある過去の出来事から女性との関わりを極端に避けて生きてきた。
友人やクラスメイトの中でもどこか距離を取り、心の扉を閉ざしたまま、淡々と日々を過ごしていた。
そんなある日、転校生の**藤森羽衣(うい)**が現れる。
季節の風のようにふわりとした存在感と、どこかこの世界に馴染まないような儚さを持つ少女。彼女はなぜか、夏輝に自然に近づき、躊躇いなく話しかけてくる。
最初は戸惑いながらも、羽衣とのやり取りを通して、夏輝の中の「何か」が少しずつほどけていく。
季節は春から初夏へ。教室の空気、放課後の光、ふたりだけの小さな約束。
やがて、心に抱えていた傷と向き合う中で、夏輝は「人を想うこと」の意味を知り始める――。
それは、過去と未来をつなぐ、ひと夏の優しい奇跡。
羽衣がくれたのは、忘れていた「心の温度」だった。