あらすじ
完璧だけど、勝てなかった――
高校1年生の愛媛心菜は、幼い頃からかるたにすべてをかけてきた少女。
だが、天才と謳われながらも大会での勝利に恵まれず、心には過去の敗北が重くのしかかっていた。
そんな彼女の前に現れたのは、心菜に憧れてかるた部へ入部した園原愛花。
そして百人一首の世界を心から愛する上里実結。
違う想いを抱えた三人が出会い、同じ札に向かい合う。
苦しみも、涙も、仲間と乗り越えて――
一枚の札に込めた青春が、いま動き出す。
愛媛 心菜(えひめ ここな)
幼い頃からかるたに親しみ、実力もトップクラスの高校1年生。完璧主義で努力家、礼儀正しく芯の強い少女。だが過去の敗北の記憶が彼女の胸に残り続けている――。勝ちたい。その一心で、かるたに再び挑む日々が始まる。
「この一枚の札に、私の全部を込める。だから、絶対に負けたくないの。」
園原 愛花(そのはら あいか)
かるた初心者ながら、心菜の姿に心を打たれ入部した優しさのかたまりのような少女。誰かの力になりたいという思いが、彼女を動かす。少し天然な一面もあるが、友情に対しては真っ直ぐで熱い。
「心菜ちゃんの涙を、もう一度見たくない。だから私、頑張るよ。」
上里 実結(かみさと みゆ)
明るく天真爛漫なムードメーカーで、百人一首の意味や言葉に深い愛情を持つ少女。人懐っこくスキンシップ多めで、周囲を驚かせることも。かるたを通じて、誰かと心をつなげたいと願っている。
「百人一首ってね、一文字ずつが宝物なんだよ! だから大事にしたいの。」
九条 美沙希(くじょう みさき)
かるた部のマネージャーであり、補助選手もこなす縁の下の力持ち。静かで控えめな美少女だが、誰よりも部員たちを思い、時に的確なアドバイスをする包容力の持ち主。読書とお菓子作りが得意。
「大丈夫。あなたの努力は、必ず誰かが見てるから。」
伏見 京子(ふしみ きょうこ)
かつて全国大会で優勝経験のある国語教師。現在はかるた部の顧問として、厳しくも愛ある指導を行う。普段は優しい先生だが、かるたになるとスイッチが入り、生徒たちを本気で導こうとする熱血派。
「札に触れれば、言葉の意味が変わるの。それが“かるた”ってものよ。」
千代野 桜(ちよの さくら)
心菜の因縁のライバル。強いプライドと“負けられない”という切実な思いを背負う少女。かるたの才能と情熱を兼ね備えた実力者だが、勝利への執着は彼女自身の心の弱さでもある。過去に心菜を二度破っている。
「私は、勝たなきゃいけない。それが“私”でいるための証明だから。」