あらすじ
あらすじ
中学二年生になった咲菜は大好きな合唱部に新入生が入ってくるのを心待ちにしていた。
仮入部期間を経て八人入り、二十人以上になった合唱部。人数的にも今年の夏のコンクールは期待が持てる。部員たちは全国大会出場を期待し始めた。
同じパート内の一年生に苦労させられつつも、毎日一生懸命練習を続ける日々。コンクールの課題曲が発表され、自由曲の練習も始まった。自由曲はソロがあるので、咲菜を含むソプラノの面々は特に練習に身が入る。そしてついに自由曲のソロ発表の日、三年生ではなく二年生の咲菜が抜擢された。
予想をしていなかったため驚くが、同時に嬉しさも込み上げてくる。どことなく悔しそうな雰囲気ながらもそれを押し殺して応援してくれる先輩の為にも全力を尽くさなければならない。咲菜はさらに沢山練習するようになった。
迎えた本番、目を閉じ、そして開けた咲菜の目に飛び込んできたのは、眩しいステージではなくテレビに映るコンクールの様子であった。
実は半年も前に事故に遭ってずっと目を覚まさなかった咲菜。今まで過ごしてきた学校生活は全て夢だったのだ。もちろんソロも自分ではない。コンクールも画面越しに終わってしまった。現実を受け止めきれず、ずっと眠っていたため以前のように声が出せず絶望する咲菜だったが、咲菜をライバル視してきた自信過剰の後輩の弱い部分と陰ながら行われていた努力を知り、自分も改めて立ち上がろうと決意する。