あらすじ
祝福は呪い。愛は制度。──それでも彼は彼女を選ぶか。
──すべては、ここから逆算される。
50の国、50の文明、50の言語
──まだ誰も見たことのない前提50作が並び立ち、
神の定義へと収束する。
そのための起点──その序章が、いまここに示される。
『君の牙』──第1章、ティザー公開。
この語りは、数年を経て公開されるbitBuyerテリングの前日譚である。
--
神聖ヴェルメルデ帝国の辺境一区──ハンサ村。
士官候補生、ソラ。
半年ぶりの帰郷。
脇に抱えた赤い箱。
その中身は──ただひとつ。
教会に住む少女、エルへの、
結婚の申し込み。
だが返事は、いつものように
「また今度」
……けれど、その日。
エルは少しだけ違っていた。
「──“共連れ”になってくれたら、考えてあげてもいいよ」
意味を測りかねるその言葉。
彼女はあっさりと、背を向ける。
向かう先は、帝都ダルムバッハ。
旅の目的は──彼女の秘密。
だが、その足輪で結ばれた彼女とならば、あるいは……。
ソラは、答えを出す前にもう決めていた。
鉄と石と祈りが響く帝都で、
二人は、それぞれの運命に向き合う。
祝祭の胎動に包まれた街。
巨大な聖堂の奥深く。
そこで明かされるのは、
血と宿命に縛られた一族の現実──
「継子創生」。
祈りと沈黙の果てに、
エルが差し出した選択肢は。
ソラに、決定的な問いを突きつける。
「守るために選ぶのか。
それとも──制度に加担するのか。」
祝福は、呪いだった。
奴隷の足輪。
刻まれた烙印。
燃え尽きた才能。
孤独な“魔女”エルが選ぶのは──義務か、愛か。
「ソラ──それでも、私を選ぶ覚悟はある?」