あらすじ
労咳に倒れた新選組一番隊組長・沖田総司は、千駄ヶ谷の地で孤独な療養生活を送っていた。そんな彼のもとに現れたのは、一匹の漆黒の猫「クロ」。
クロの存在は、総司の乾いた心に温もりを灯し、生きる希望を与える。病が進む中、総司はクロの瞳に、かつて自分を庇って命を落とした親友の魂が宿っていることを知る。
最期に訪れた土方歳三との別れ。「俺は幸せでしたか?」と問う総司に、土方は「お前は俺の誇りだ。間違いなく幸せだった」と応える。
そして訪れる、穏やかな最期。総司は、クロの温もりの中で、悔いなく人生を受け入れ、静かに息を引き取る。
時を超え、現代。過去を知らない一人の少年が、再び、あの漆黒の猫と出会う。これは、一人の剣士と、彼を見守り続けた黒猫の、時を超えた魂の絆の物語。