あらすじ
「咲けなければ、名もなく死ぬ」
短命の呪いを受けた種族の巫女・サクヤは、自らの芽を咲かせる事が出来ずにいた。
ミヨリノキと呼ばれる巨樹の下、祈りと儀式のお役目に自らの価値を縋る日々。
そんなある夜――
枝の上を歩き、「この木で死にたい」と語るエルフに出会う。
その人物は“外の者”。
だがその瞳は、あまりにまっすぐにサクヤの心を見つめてきた。
そして外の者セレスは、呟く。
「君が“咲けない”理由は、君のせいじゃない」
“咲けぬ花”に隠された呪い。
“想われる”ことで寿命が延びる一族の真実。
そして、祈りにすり替えられた誰かの執着。
命と呪いの謎を、死にたがりのエルフが解き明かす。
やがてそれらの謎は、世界の“真理”へと繋がっていく。