あらすじ
感情が「ウイルス」として管理される近未来。
政府は恋愛感情を「社会秩序を乱す危険因子」と定め、全国の学園で厳格な感情統制を実施していた。
第六感情学園に転校してきたユメは、恋愛感情を持つことが「退学=社会的抹殺」を意味する恐怖の制度に震える。生徒たちは制服に内蔵された感情センサーで24時間監視され、ドキドキが3回検出されれば即退学。そんな学園で、ユメは無表情な生徒会副会長カエデと出会う。
「お前みたいな感情ダダ漏れは、すぐに排除される」
冷酷な彼の言葉とは裏腹に、ユメは彼の瞳の奥に隠された哀しみを感じ取ってしまう。カエデは3年前、恋愛感情の暴走で姉を失っていた。自分の感情も完全に封印し、感情ランクSの「完璧な管理者」として振る舞う彼。しかし恋愛演習でペアを組むうち、二人の心は少しずつ惹かれ合っていく。
学園の旧校舎には「キューピット標本室」と呼ばれる秘密の場所があった。そこには退学者たちの恋心が瓶詰めにされ、標本として保管されているという。標本室の管理人・ハルカ先輩は語る。「感情は飼える。でも、飼いならされた恋に意味はあるの?」
親友アスカの嫉妬と裏切り。AI校長EMMAの冷徹な監視。感情センサーが刻む退学へのカウントダウン。追い詰められたユメとカエデは、ある決断を下す――「本物の恋」を守るために。
瓶詰めにされた恋心から生まれたボカロ曲が、学園に革命を起こすとき、二人の運命は大きく動き出す。
これは、恋を禁じられた世界で「それでも恋をしてしまった」少年少女たちの物語。