あらすじ

──満月の日。 それは、ティアフェルルナにとっての“別れの日”だった。 ティアフェルルナは、人間とヴァンパイアの混血種─“ハーフヴァンパイア”。 それは人間にとっての“恐怖の対象”であり、ヴァンパイアにとっての“堕血種”。 この世で最も中途半端で、愛されない存在だ。 そんな彼女には、満月の夜にだけ吸血衝動が訪れる。 ヴァンパイアとしての本能ともいえるそれは、彼女から理性を奪い、人の血を吸わせ、相手を“吸血鬼”に変えてしまう。 そうなればその相手もまた、自分と同じように、孤独な永遠を生きることとなる。 その苦しみを知っている彼女は、決してそれを望まなかった。 だから彼女は満月の前日、生きるために最低限の血を吸い、姿を消すのだ。 自分と同じ苦しみを、他の誰にも味わせない。そのかわりに、自分は誰にも愛されることなく、孤独に生きる。 それが彼女の選んだ、ハーフヴァンパイア──“忌み嫌われるもの”としての生き方だった。 「───ありがと、ティナ!」 太陽に愛された、一人の少女と出会うまでは。

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カクヨム
カクヨム2025/07/10
  • 現在の作品月の夜に咲く、愛の花