あらすじ
魔術は禁止された──らしい。
だが現実には、そんなもん屁でもない奴らがいる。
爆術師ブローナは、借金を踏み倒したクソ男に“ちょっとした脅し”のつもりで爆破符を一枚。結果、酒場全焼。偶然そこにいた王族もろとも爆散。本人曰く「うっかり」。
一方、“苦痛”に特化した殺し屋コンビ、フィルとベルモは、「ピエロ一匹殺してこい」という軽い仕事を任されるが、気づけば笑いが伝染して、相棒がピエロになっていた。
そして、時間魔術師ゾーヤは、深夜の倉庫で“死体の回収”中、時間のズレで未来の自分とバッティング。「え、これ私……?」
過去と未来と死因をめぐって、少女は走る。誰よりもバカ真面目に。
魔術も友情も人生も、だいたい誤作動。
けれど、それぞれの地獄は、それぞれにスタイリッシュ。
笑ってる場合じゃないのに、笑ってしまう。
──これは、魔術が消えた世界で“魔術師だけが生き延びてしまった”話。