あらすじ
花好きの少女、フィオナが7歳の誕生日を迎えたとき、父から十年花の種をプレゼントされた。十年花は育て始めてから10年目に咲く世にも珍しい花で、見た者には幸せが訪れるという伝承がある。その十年花の種は元々捨てられていて、事情を知る者から譲り受けたものだった。元は伯爵家ご令嬢マリアの花だ。
そして月日が経ちフィオナは高校生になった。10年目の来年には十年花が咲く予定ため、近頃流行り始めた誕生日会を計画することにする。周囲に十年花が咲く予定であることを話したが、マリアは好ましく思わなかった。
マリアは嫉妬心からフィオナへの嫌がらせを始め、それは次第にいじめへと発展した。あまりの状況にフィオナはいじめの主導者であるマリアとの話し合いを決断する。しかし、実りのある話し合いとはならずフィオナは言い負ける。いじめは終息しない。誕生日会には仲の良かった友達も参加せず、フィオナは孤立してしまう。その状況にマリアは自らの過ちを悔いていた。フィオナに全てを打ち明けるため誕生日会への参加を決断する。フィオナはマリアの意思を一度だけ信じることにした。
フィオナの誕生日に、十年花は育て始めてから10年目を迎えて、見事な白く美しい花を咲かせた。フィオナと両親は喜び合い、10年間の思い出話に花を咲かせる。
しばらくして両親は仕事で出掛けることになり、フィオナとマリアは2人きりになった。そこで互いに本心を伝え合い、マリアは謝罪した。フィオナはこれまでの事を許す条件として、友達になって欲しいと提案する。マリアも同じ思いを抱いていたことを打ち明け、友達同士になる。彼女たちは時間を忘れるほど、今までできなかった談笑に花を咲かせた。
そしてマリアは帰宅前に手作りのヘアゴムをプレゼントした。それにフィオナは喜び、嬉し泣を流した。温かい空気が流れ、彼女たちの間には十年花の伝承通り、幸せが訪れていたのだった。