あらすじ
空が、怒った。
大気爆発「エア・フレア」により、世界中の都市が次々と消滅していく近未来。人々は家を捨て、車やドローン、船に改造した「動く家」で生き延びる道を選んだ。
11歳の少年・結城シンは、妹のナナ、そして父と共に、オンボロ軽トラを改造した移動式ハウス「モビット」で必死に生きていた。母を亡くし、「お兄ちゃんは泣いちゃダメ」と自分に言い聞かせながら、妹を守ることだけを考えて——。
ある日、故郷の町がエア・フレアに飲み込まれ、完全に消滅。からくも脱出に成功したシンたちだが、この世界にはすでに「動く家」で暮らす様々な部族が存在していた。
空を支配するドローン族の少女・ライカ。
犬型AIハウスと暮らす天才少年・ケイ。
暴力で物資を奪うトラック族。
そして、巨大な移動都市に住むエリートたち——。
「家ってなんだ?」
「家族って、どこにいても家族なのか?」
次々と襲い来る危機、仲間との出会いと別れ、そして明かされる母の秘密。普通の少年だったシンは、いつしか仲間たちのリーダーとして、この過酷な世界を生き抜く術を学んでいく。
やがて彼らは気づく。この崩壊した世界で本当に必要なのは、立派な家でも、強い力でもない。共に生きる仲間と、前に進む勇気だということに。
「モビット・ドリフト!」
地形を読み、限界ギリギリのカーブを曲がる。それは単なる運転技術ではない。どんな困難も、知恵と勇気で乗り越えていく——そんな生き方の象徴だった。
壊れかけの軽トラハウスに乗って、少年は今日も走る。
新しい仲間と出会うために。
まだ見ぬ安住の地を目指して。
そして、すべての「ハウス・ドリフターズ」と共に——。
さあ、動く家に乗って、新しい冒険の旅に出よう!