あらすじ
自分の人生に私以外の異性の人間が存在することですかね?
ロマンティックな質問に、物理的事実を疑問形で答えることしかできない。
花森遊梨です。
花森本人の恋愛経験は今更語るほどのものではありません。数少ない学友は花森の穴を埋めるのは私たちだといわんばかりに恋愛強者ぞろいであり
最近は子宮かベビーベッドのどちらか、あるいは両方の中に赤ちゃんという光景がインスタグラムを彩っており、まったくもって人生が順調ですし、めでたいことばかり。
しかし、この花森遊梨、片思いとはいえ恋愛をしていた時代は、今より文化的に暮らしていた記憶があります。好きな人に声をかける勇気はないのに、いつでもどこかに出かけられるようなキチンとした格好を毎日する。という今のセルフネグレクトの対局を極め、「急にどこかに異性同伴で出かける可能性」が文字通りの微粒子レベルで存在しているだけなのに驚くほど情報感度は上がり、行きたい場所は毎週3か所、学校から遠い近い中間と想定していたものでした。
今や恋愛や他人やインスタへの関心が夏のヒラメ並みに薄い花森でさえすぐ思いつく「自分の人生に私以外の異性の人間が存在すること」には。
もしかしたらものすごいエッセンスが集中しているのかもしれない。
そんな作品になります