あらすじ

階段の下にあるのは、記憶と恋が蒸気に溶けた喫茶店。   通学路の途中で、 “月詠紅子”にしか見えない階段を見つけた。 降りていったその先には、蒸気と紅いネオンに包まれた、どこか懐かしい喫茶店があった。   ──「蒸気紅茶館ノスタルジア」   そこでは、記憶を宿す紅茶が静かに香り、 金の義手を持つ無口なマスターが、一杯ずつ、心に触れるように紅茶を淹れてくれる。   やがて紅子は、“誰かに会いたい”という気持ちだけを思い出す。 けれどその「誰か」は、夢の中に出てきても、顔も名前も思い出せない。   喫茶店の片隅に残る、かつての来訪者「ペイル」という名。 紅子は、街に散らばった記憶を拾い集めるように、その足跡をたどり始める──   そしてやがて知る。 自分が“この世界に現れた理由”と、“紅茶の最後の香り”の正体を。   これは、香りだけが残った恋と、  名前すら忘れた少女の、  一杯の紅茶から始まる記憶の物語。

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カクヨム
カクヨム2025/07/27
  • 現在の作品ノスタルジアの街で 〜階段の下の、蒸気と紅茶の喫茶店〜