あらすじ
野球が大好きな高校2年生、庭坂琴葉(にわさかことは)は、甲子園出場を目指す御崎台(みさきだい)高校の野球部のマネージャーをしている。
向かいの家に住む幼馴染、相羽湊(あいばみなと)はその野球部のエースピッチャーで、同じく2年生の望月遥人(もちづきはると)とバッテリーを組み、チームを引っ張っている。
琴葉には10歳年上の兄・芳樹(よしき)がいて、琴葉と湊は物心ついたときからずっと、芳樹に遊んでもらっていた。
その兄は、10年前に交通事故で亡くなってしまっている。
ところが、死んでしまったはずの兄が、ある日突然、琴葉の前に姿を現した。
「琴葉がピンチだから」という理由で現れた兄に、勉強を教えてもらったり野球を教えてもらったりしていく琴葉。
そのことを湊に話すと「素敵のカケラを思い出す」と、湊は言った。
『素敵のカケラ』は兄がよく言っていた言葉で、それをたくさん集めると幸せになれるというおまじないだった。
湊の言葉を受け、素敵のカケラのことを意識し始める琴葉。
ところが、夏の大会が近づくにつれて、野球部内での自分の立ち位置や、湊との関係、親友である由依(ゆい)の恋心、兄の事故の真相など、周りの人の話を聞いて自分の気持ちについて思い悩んでしまう。
それでも琴葉は、湊と遥人、由依、そして兄など、いろんな人の言葉に触れて、自分の気持ちに正直になることを決めた。
そして迎えた夏の県予選。県内屈指の強豪を迎えた準決勝を前に、琴葉にあるトラブルが発生する。
数々の苦難を乗り越え、御崎台高校は初の甲子園への切符をつかむことができるのか。
女子マネージャーの野球への情熱と、幼馴染へ募らせる恋心など、自分の気持ちを言葉で表現する難しさ、大切さを知る青春物語。