あらすじ
「なんだよ、じゃないっ。なんで、十二単なんか……」
「ストップストップ」
康太が両手を降参のように上げる。けれど、降参の意味はこれっぽっちも含まれてはいない。
「役得だ」
神妙なていで言ってくる。
「は?」
漢字に弱い康太のことだ、私が「適役、でしょ‼︎」と言うと、びしっと指を指して、そうそれっ‼︎ と返す。
「だって、おまえいつも、コスプレ衣装作ってるだろ?」
「あれはコスプレじゃないのっ!」
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根暗で大人しい性格の、中学三年の松葉柚(まつばゆず)は、文化祭の出し物の演劇で、平安時代の十二単の衣装を作る担当になってしまった。隣に住む幼馴染の高宮康太(たかみやこうた)の差し金だ。そんな中、衣装代を握り締め、布を買いに行った柚だったが、そこでクラス委員長の女子、美人の工藤(くどう)さんが、自分が着るという十二単の布を勝手に決めてしまう。その布の代金で、他の布を買う予算が無くなってしまった柚は、どうしていいかわからなくなりパニックになる。
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読んでいただければ幸いです。小説家になろうさんにも投稿です。