あらすじ
※なんとなく書き始めたら、とんでもないバカミスになった作品です。ご了承の方のみ閲覧ください。
☆
「……なにって……私の告白に返事をしてくれたんですよ」
「異世界にでも来たか……?」
「イジメられていた私を助けてくれたのは先輩ですし。街を襲ってきた巨大なドラゴンを追い返したのも先輩ですし。それから学園の危機を裏で救っていたのも先輩ですし」
「皆さん御存知の通り、スロート時代……コルプロス・フィギーラという人物がアルテッツァを用い、ゲラシーノイを達成しました」
「ラウト」
「壁の外にいる怪物の名前です。機嫌が悪いと怪物が大暴れして、こうやって地面が揺れるんです」
「その野暮なところも似てる」
「みんな……自分がいる世界には絶望してるものだと思っていました」
「だが……今の世界で何も成し遂げていない人間は、別の世界に行っても何も成し遂げないさ」
「そんなものがあったら、密室トリックの類は成り立たないな」
「魔法のある世界でミステリーは成立しないだろう?」
「ですが……それでいいと思ってます。卑怯だと思われるのなら、それでいい。ただ……たった1人でいい。世界中の1人だけでも『楽しかった』と言ってくれるのなら。それだけで作者は嬉しいんです」
「二手に分かれたら片方が殺されるのがミステリーの鉄則でしょう?」
「真実なんて関係ない。怪しいってだけで人は人を疑えるんです」
「友達以上恋人未満、だと思っていただければ」
「どの世界でも同じだろう。人間なんて短絡的で愚かなものだ」
「個人間の問題を社会問題に当てはめようとする風潮」
「最近はこういう発言もセクハラになるのかな?」
「そうよ。お菓子作りが趣味で、自分が作ったお菓子を街で配り歩いてる不審者おじさんよ」
「そうですね。ちなみに恋人になって初デートの予定はそこでした」
「先輩って……物語の中の相棒は年下が良い派ですか? それとも年上? 同い年?」
「先輩。もしも見つけた真実が、私たちの関係を破壊するものだったら……どうします?」
「アナタの彼氏はアタシがもらったわ、って?」
「わかってますよ。今日は機嫌がいいので、指2本で勘弁してあげます」
「わかったけど……先輩に手を出したら、二度と起き上がれない体にするから」
「知らない。宇宙とか。アタシのこと、誰も知らないところ」
「もう何もかも遅いの。アタシみたいな怠け者は、この世界じゃ生きていけないの」
「わかんないよ。アタシにはこの世界、難しすぎるんだよ。もっと簡単に生きられたらいいのに……」
「お幸せにね、ご両人。幸せってのは存在するうちに堪能しておけよ」
「今回の事件……たぶんバカミスってやつですよ。まともな推理ってやつじゃ真相に辿り着けそうにありません」
「なぁ名探偵……どこかにいるんだろう? この物語の探偵役って誰なんだ? 教えてくれよ」
「……先輩……? ああ……えっと、今日はカレーライス、で……」
「おう。どこに行っても同じ評価だったよ。バカップルって」
「ありがたい提案だが浮気はできないんだ」
「飲まなかったらキミが傷つくだろう?」
「そう。バカバカしい。この物語はバカミスだ」
「そんな渋い顔しないでよ。安い挑発なんだから」
「アナタみたいに強い人間にはわからない。アナタみたいに正しい人間にはわからない」
「仮に世界が消えてなくなっても心配しなくていい。必ず僕が隣にいるから」