あらすじ

声をかけないでくれ ――それは、救いを拒む言葉だった。 そして、救いを望んでいた証でもあった。 椎名理人、22歳。 人間関係に疲れ、社会に絶望し、感情を閉ざして生きる青年。 唯一の居場所は、深夜のコンビニ。誰とも関わらずに済む、静かな空間だった。 そんな彼の前に、ある日ふらりと現れた少女。 黒いパーカー、眠たげな目、そして「声をかけないでくれると助かるんだけど」という小さな拒絶。 名前も知らない彼女と、言葉のないやりとりを繰り返すうちに、理人の心には、微かなざわめきが生まれていく。 壊れた人間同士が、互いの傷に気づきながらも、踏み込めずにいる。 けれど――名前も知らなかったその少女に、理人はやがて“声をかけたい”と願うようになる。 これは、「人と関わること」をやめた青年が、 もう一度だけ、誰かに手を伸ばそうとする物語。

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カクヨム
カクヨム2025/07/30
  • 現在の作品透明な壁の向こう側で