あらすじ
アナログとAI技術が程よく混在している現代社会。心労により休職していたAI開発部の下っ端だった前田茉歩は、パワハラ上司の命令により岐阜県に出張してとある技術者を連れ戻せと向かうことに。
いやいやだと思ったが、顔も知らない上司のひとりであること。技術者としての純粋な興味がきっかけで、退職前にとそれを受けた。岐阜県関市に赴くも、あまりにもAIが組み込まれていないアナログ環境に最初は辟易しかけたが。幼少期の過ごし方や、件の技術者『多知獺(たちかわ)柊司(しゅうじ)』の不器用ながらも心地の良い気遣いに癒され。かつ、彼が独自に開発していた『動物型AI端末』の『璐羽(ロウ)』との接点が増えていく。
柊司の祖父がAI技術者の中でも改革に携わったが、本来は『鍛治師』の家柄だったこと。継承者が身内に柊司しかおらず、本人はこれまでの仕事を投げてまで戻っていたこと。AIを導入は、反対意見が多くとも技術者継承のために試運転を始めていたことなど。
事実を知った茉歩は、パワハラ上司たちのことなど関係なく……それまでの進路などが瑣末なことだと自覚した。身改めようと将来をさらに考えていけば、柊司を取り巻く状況の深刻さにも関わってしまうことに。
これは恋なのか。友愛なのか。それとも親愛の先か。
結末は流れで変わっていくので、綴り手もわからず。