あらすじ

日本帝國にある東都という街は、長きに渡る国内紛争の結果、勝利を納めた帝國軍側の本拠地である。王権制廃止に伴い首都として新たな機能を持ち始めたことから、帝都と呼び名を変えた。 爵位を持つ華族どもは躍起になって、帝國軍の上官に取り入るための商談や縁談を進めているところだ。 連綿と続く血統を誇る本堂家は、伯爵位というだけではない。異能呼ばれる『人智を超えた能力を授かる家系』としても知られ、特に少し先の未来を占う『先読み』は随一の能力を誇っていた。 長女の桜子には、その異能がなかった。地味で控えめな性格はただでさえ立場を軽んじられていたが、次女の千代子が十六の誕生日に能力を発揮したことから、不幸は加速。 離れへ隔離され婚約者は千代子へ譲ったばかりか、妹の祝言で襲われ命を落とし――なぜか生き返っていた。しかも『犬神』を連れて。 バケモノと蔑まれた桜子を迎えに来たのは、白鬼(はくき)と恐れられる軍人・武臣(たけおみ)。 「このままここに居たら、冬を越せずに死んでしまう」 「あなた様も、犬神とやらが欲しいのですか!」 「ただ心配なだけだ。春まででもいい。我が家へ来なさい」 この出会いで、桜子の運命は劇的に変わっていく――

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カクヨム2025/07/02
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