あらすじ
【第14回角川つばさ文庫小説賞 応募作】
小学5年のマヒルは児童文庫が大好き。親友の莉乃と遊びで『お野菜騎士(ナイト)』というオリジナル作品を考えていた。
そんなある日、クラスにやって来た転校生のレンがなにやら気になる行動を──? 目撃したマヒルは彼にある疑いを持つ。
……まさかレンくんって
本物の『お野菜騎士』なんじゃない!?
思い込み激しすぎ女子のヒミツの推し活(?)のゆくえと、お野菜騎士(疑い)くんの本当の目的とは──?
ほっこり温かで
じっくり美味しい
なんだかやさしい児童小説
ⓒkomomomoco 2025
◆応募用あらすじ◆
(ネタバレあり/約800文字)
小学5年のマヒルは児童文庫が大好きな女の子。親友の莉乃と遊びで『お野菜騎士(ナイト)』という作品を考えていた。
『お野菜騎士』とは野菜の化身であるヒーローが地球の平和を守るために病原体のモンスターと戦うというストーリーで、お野菜騎士は普段は普通の男子小学生として生活している、という設定だ。
ある日マヒルのクラスに転校生の男子レンが現れる。レンは野菜を嫌うクラスメイトたちのことが気になるようで、マヒルはそんなレンの様子が気になる。莉乃とともにレンのことを観察し考えるうち、レンが本物の『お野菜騎士』なのではないかと疑い始める。
ある日レンは莉乃がナス嫌いだと知ると、自分の家に来るように誘う。莉乃から一緒に来てほしいと頼まれたマヒルはついて行くことに。
レンの家は野菜畑のある古い一軒家で、梅仕事が得意な認知症の曾祖母と、花を育て料理上手な祖母、野菜作りの名人の祖父が同居していた。その日レンが作った料理は絶品で、ナス嫌いの莉乃も完食できた。
莉乃に諭されレンを疑うことをやめようとしていたマヒルだったが、レンと時間を過ごすほどなかなか気持ちが捨てきれない。レンが本当に野菜が好きでとても詳しいことを知り、ますますお野菜騎士なのではないか、と思えて仕方がなかった。
その後も仲の悪いクラスメイトを野菜嫌い克服の手伝いのために家に誘ったり、具合の悪い曾祖母のために野菜料理を作るレンの姿を見てマヒルのレンに対する疑いは確信へと変わってゆく。
レンがお野菜騎士だと確信したマヒルはついに自分の考えをレンと莉乃に明かそうと思い行動するが、レンには結局はぐらかされてしまう。
それでふと、もしレンがお野菜騎士だということが自分や莉乃にバレたらレンは自分たちのもとから離れてしまうのでは、とマヒルは考え、やはりこのことは誰にも言わずに引き続き友人として陰ながらレンを見守ろう、と胸に誓うのだった。