あらすじ
魔法が日常に溶け込み、神の恩寵とされる魔力が街を彩る学園都市アストラルシティ。その中心にある名門セルリアン魔法学園に通うリアム・ヴァンスは、学園一の問題児として周囲から危険視されていた。2年前、親友フィンが魔族に殺された悲劇以来、彼は学園の規則を破り、禁忌とされる「魔王の力」に手を染めていたのだ。それは、周囲に甚大な被害を及ぼすほど強大で、しかし彼の心を蝕む、諸刃の剣だった。
星辰祭を目前に控えたある日、学園の有力貴族の子息ルシウス・アークライトが謎の失踪を遂げる。学園の公式捜査が行き詰まる中、元騎士団調査員の父エリックと、魔導具店を営む母ソフィアからなるヴァンス探偵家族は、この事件に巻き込まれていく。
ルシウスの失踪に親友の死と共通する不穏な気配を感じ取ったリアムは、家族と共に真相を追うことを決意する。しかし、事件は神の力を絶対とする学園の秩序、そして「神と魔王は同じ創造主から生まれた」という世界の根源的な秘密に触れていく。追い詰められたリアムは、ついに禁断の魔王の力を解き放つ。その代償として学園都市に混乱と被害がもたらされる一方で、彼はルシウスが追っていた真実の断片と、事件の裏に隠された巨大な陰謀を掴む。
親友の復讐心と、愛する学園を守る使命感の間で揺れ動くリアム。家族の絆を試されながら、ヴァンス探偵家族は、世界の真実を隠蔽しようとする真犯人の計画、そして学園都市を飲み込もうとする闇に立ち向かう。禁忌の魔力が巻き起こす嵐の果てに、彼らがたどり着く真実とは――。