あらすじ
あの頃、僕たちの世界は、ヘッドフォンから漏れる音でできていた。
自分の本音を歪んだギターの残響音でかき消していた、臆病な僕。
押し入れの暗闇で、世界のすべてに牙を剥いていた、孤独な君。
「好き」の一言が言えなかったせいで、僕たちの歯車は狂い出した。
「私とは違う」という君の言葉の、本当の意味にも気づかないまま。
1999年から2007年。
二人の、痛くて、美しい、 またたきの記録。
友達以上、恋人未満。
それは、フィードバックノイズの海に、二人きりで、静かに沈んでいくような、甘くて、息苦しい時間。
不器用な二人が紡ぐ、切ない共鳴の物語。