あらすじ
大人になりきれないどこかの男性が、大人になりたいと思う物語。「社会の大人」の終わりに、それでも子どものままだったから。
生まれた街の隣の、小さな山で、大人になりたいと彼はこぼすのです。
もし楽しんでくだされば、これほどに喜ばしいことはないでしょう。
※ここから下は読まなくてもかまいません!
大人とはなにか、大学生になり考える機会が増えた人も多いようです。社会制度や選挙、これまでの仕組みやこれからの仕組みなど、自分以外にも目を向ける方も周囲に増えました。自分以外を視野に収めたからこそ、集団の中での自分の在り方に意識が向いたのでしょう。
「大人」とは厄介な概念です。
若ければ、ある分野で未熟なら、責任が持てなければ、嫌われれば……そんな様々な基準で「大人ではない」との認識を他者から受けます。レッテルを貼ることは特別なことではありませんから、誰かを「大人でない」と認定することは問題ではありません。では、明確な大人の基準を、多くの人は持っているのでしょうか。持っていなければ、ただの誹り。持っていれば、正統な批判にすることも可能でしょう。私はこの外付けの「大人」認定が苦手で、一人の個人として尊重することの方が楽です。「大人」はその人の持つアクセサリーみたいなもの、という認識ですね。「大人」の基準がばらばら過ぎるといつも苦々しく思います。
では、自分で自分を「大人」だと言うには、皆様は何を以て判断しているのか。そんなことを考えながら今回の作品を書きました。
金沢学院大学の創樹会所属、遥というペンネームの者です。