あらすじ

星野瑞希(ほしの みずき)は、人の感情が「色」として見える、ちょっと特別な中学二年生。嬉しい気持ちはキラキラの黄色、恥ずかしい気持ちは淡いピンク色、怒りはどす黒い赤色。そんな風に、彼女の世界はいつもカラフルな感情の色で満ちている。おかげで、相手の気持ちが分かりすぎてしまい、クラスではなるべく目立たないように、静かに日々を過ごしていた。 そんな瑞希のクラスに、誰もが振り向く完璧な王子様、一ノ瀬陽(いちのせ はる)がいる。成績優秀、スポーツ万能、誰にでも優しくて、その笑顔はいつも太陽みたいに輝いている。クラスメイトたちの彼への感情は、憧れのローズピンクや尊敬の深い青色となって、鮮やかに瑞希の目に映る。 けれど、たった一つ、おかしなことがあった。 当の一ノ瀬陽、本人だけが、なぜか「無色」に見えるのだ。 まるでそこに穴が空いたみたいに、何の感情の色も感じられない。それは瑞希にとって、初めての経験で、不気味で、そしてどうしようもなく気になってしまう現象だった。 「完璧」という仮面の裏に隠された、彼の本当の心の色は何色なんだろう? 好奇心に突き動かされ、瑞希は陽を観察し始める。すると、彼の完璧な笑顔の裏に、ふとした瞬間にだけ見える、深い悲しみの色があることに気づいてしまう。 色が見える地味な私と、色を失くした完璧な王子様。 二人の心が近づくとき、世界はどんな色に変わるんだろう? これは、本当の「キモチ」を見つけ出す、ちょっと不思議で、胸がキュンとする恋の物語。

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カクヨム
カクヨム2025/06/27
  • 現在の作品モノクロ王子と、色が見える私