あらすじ
ついに自分の店『居酒屋 ひろ木』を持つことになった菊池博樹《きくち ひろき》。
しかし彼の店は、開店前夜にして破産確定となってしまった。
夜中、いつの間にか店の中にいた謎の老人に、酒と食材を全て食い尽くされてしまったのだ。
まさかの
無 銭 飲 食 で。
ふざけんじゃねぇ! 金払え!
でなきゃオレは終わりだ!
とばかりに、老人を追い掛け夜の新宿を爆走する博樹だが。
逆ギレした老人は突然、巨大な妖怪を召喚してしまう。
店の破産どころか、今この場での人生終了に見舞われた博樹。
居酒屋店主が食われるという、タチの悪いジョークじみたバッドエンドが迫るそのとき
突如として現れたのは、
振袖袴に和傘という格好をした京都弁の若い女性、花倉花弥子《はなくら はなやこ》だった。
彼女は傘の仕込み刀にて、難なく妖怪を討ち倒す。
ホッと胸を撫で下ろす博樹だが、束の間彼の目に映ったのは
その死体に噛み付き、肉を食べ始める花弥子の姿だった。
すわコイツも妖怪か!
と恐れ慄く博樹に対し、彼女はとんでもない提案をする。
なんと
『私は妖怪を食べることでしか体を保つことができない』
『だが妖怪の肉をそのまま食べても当然マズい』
『そこで居酒屋店主である博樹がおいしく調理して食べさせてくれるなら
店の負債を立て替えてやろう』
というのである。
果たして博樹は花弥子を唸らせ、店の命脈を繋げるのか!
妖怪渦巻くこの世界を生き残ることができるのか!
そもそも妖怪って調理とかして大丈夫なのか!
常識的小市民の料理人と京都弁美女が織りなす『妖怪グルメ奇譚』、開幕。