あらすじ

怒りっぽくて、短慮だけど、素直な人なのだな。性格的に私とは合わなさそうだけど、仕事上のパートナーとしては、やれないこともないかもしれない。 「まだお仕事が無いようでしたら、続きを読みたいのですが、よろしいでしょうか」 「はあ……別に許可なんていい。これから長い付き合いになるんだ、読みたい時は勝手に読め」 曇天の隙間から覗いた光明を頼りに、私は読書の続きに取り掛かった。気持ちが少し晴れたからか、先ほどよりもページを捲る手が軽い。気が付けば、手の震えは完全に止まっていた。 「……なあ、そんなに読書が好きなのか」 「他の趣味を知らないだけです。家では他にやることも無かったので、空いてる時間に本を読むのが当たり前になってまして」 「哀れだな。読書なんて、机に向かって椅子に座ったら、後はずっと暗記しながらページを捲る作業じゃないか」 「それは読書じゃなくて、暗記のお勉強でしょう」 「読書とはそういうものだろ?」 「全然違います」 これだけの本に囲まれながら、読書の楽しみ方も知らないとは。仕方ない、私が教えて差し上げよう。

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小説を読もう2025/06/22
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