あらすじ
聖女の紋章がその身に現れた日、幼い彼女は家族と引き裂かれた。名前も、ぬくもりも、過去すらも捨てさせられ、神に仕える聖女として育てられた。
けれど神殿での日々は、祝福に満ちたものではなかった。そんなある日、神託という名の命令が下された。「光の癒聖は巡礼に出るべし」
一人巡礼への旅へ出て、心も力も尽き果てた夜。
神の御許へ還ろうと願ったその瞬間――彼女は、温かさを知る。
助けてくれた商人テオとの旅。
『死ぬのは明日にしようと、リイナは毎日思ったほうがいいぞ』
この旅が終わるとき、彼女が思うことは――