あらすじ
都会の喧騒を逃れ、祖父母が遺した海辺の町「潮風町」にやってきた高校生のアオイ。彼は家の納屋で、一台の古い映写機と数本のフィルムを見つける。そこに映っていたのは、若き日の祖母と、太陽のように笑う謎の少年「ハル」。
ハルの存在に強く惹かれたアオイは、フィルムに映る場所をたどり、彼の足跡を追う。しかし、町の住民たちはハルの名を口にすると、なぜか悲しげに口を閉ざしてしまう。やがてアオイは、映写機を通してハルとシンクロするような不思議な体験を重ね、40年前に起きた悲劇的な真実と、フィルムに囚われたハルの魂の存在に気づく。
これは、過去と向き合うことで成長していく少年の、ひと夏の物語。古い映写機が繋いだ時を超えた出会いと別れが、切なくも温かい感動を呼び起こす、ノスタルジック・ミステリー。