あらすじ

古(いにしえ)の怨念が、現代に静かに蘇る時、そこにはどんな恐怖が待ち受けているのだろうか。 北海道から東北の古都・栗原市に転校してきた女子高生、藤沢静。彼女は、母から受け継いだ白拍子の舞の才を持ち、祖母の元で秘伝の「ギケイ流」を学ぶためにこの地を訪れた。手には、静御前ゆかりとされる曰く付きの扇子。穏やかに始まるはずだった新しい生活は、しかし、この町に漂う不穏な気配によって、静かに侵食され始めていた。 物語は、静が栗原に到着する一ヶ月前から幕を開ける。奥州平泉で発見された、源頼朝ゆかりとされる呪詛めいた短刀。時を同じくして、栗原の町では動物たちの奇妙な行動が頻発し、人々の間に不気味な噂が広がり始める。そして、地元の高校生たちの間で密かに流行する「こっくりさんアプリ」。それは、単なる遊びではなかった。アプリを通じて囁かれる古風で不気味な言葉は、彼らを操り、町の外れにある判官森の祠へと導こうとしていた。 その祠に眠るものは何なのか。古の英雄、源義経の「怨嗟の躯」なのか。それとも、彼を永遠に葬り去ろうと画策する、さらに強大な兄・頼朝や奥州藤原氏の怨念なのか。 アプリの向こう側で蠢くものの正体も知らぬまま、若者たちは禁断の領域へと足を踏み入れていく。やがてこの地に降り立つ静は、逃れようのない宿命の渦へと巻き込まれていく。スマホに宿るかもしれない古の魂と共に、彼女の戦いが今、始まる。 過去と現代が交錯し、歴史の闇に葬られた怨念が呼び覚まされる、本格伝奇ホラー。

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カクヨム
カクヨム2025/06/17
  • 現在の作品ギケイと傀儡の舞