あらすじ
水瀬龍は、もうまもなく高校生になる世間一般的なモブ学生である。中学の卒業式も終わって手持無沙汰になったある日、近所のコンビニにお菓子を買いに行く道中、いかにもな風貌の男が包丁を携えて暴れている場面に遭遇した。
変にかかわって巻き込まれでもしたら大変だ。俺はそそくさとその場を離れようとしたのだが、ふと視界の端に、座り込んでいる女の子二人組が見えた。どうやら恐怖から腰を抜かしてしまっているらしい。
さらに不幸なことに、そんな身動きの取れない二人を包丁男がターゲットとしてロックオンしてしまったようで、ニヤニヤと口角を不気味にあげながら、女の子たちのもとに近づいていくではないか。
流石にそんな光景を見てしまったら、見過ごすわけにもいかない。
思い切って彼女たちと男の間に割って入ったところ、包丁男のヤツ、何のためらいもなく俺のことをぶっさしやがった。
痛みに苦しみながらも、なんとか男を取り押さえ、警察がこちらに近づいてくるのを確認できたまではいいものの、その時にはすでに強烈な寒気と眠気で意識を保つことも難しかった。
そうして、俺は死んだ…と思ったのだが、
「あなたには、とても素晴らしい善行を行った特典をお渡しして、元の体に戻っていただきます!」
突如目の前に現れた女神様に言われるがまま、どうやら無事に生還したようです。
あれ?この子たちはあの時助けた女の子じゃないか。なになに?助けてくれたお礼に身の回りの世話をしたい?
あれ?と思ったら今度は思春期で疎遠になってしまった義妹がやってきたじゃないか。なになに?今までひどいこと言ってごめん。これからはちゃんと大好きなおにいちゃんに大好きってアピールするだって?
あれ?中学校の時お世話になった先生じゃないか?なになに?俺のことを追いかけて、俺の進学先の高校の教師になったって?
どうやら、俺が一度死にかけたことで、いろんな女性たちがとんでもなく重たい感情を俺に対して抱いてしまっているらしい。
…どうしてこうなった?