あらすじ
娘の幸せを、誰よりも願ってきた。
そのはずなのに──手を離すこの日、涙が溢れた。
小さな腕で星を抱え、吹雪の中を父に届けに来た、あの日。
幼い娘の懸命な姿は、父の胸に今も鮮やかに刻まれている。
そして今日──
大人になった娘が新たな人生へ旅立つその瞬間、
父の胸に溢れてきたのは、走馬灯のように巡る数え切れない日々の記憶だった。
笑顔、涙、甘えた声、小さな手紙──
誰よりも自分を信じてくれていた娘。
誰よりも無償の愛を注いできた父。
だがこれからは、その愛を向ける相手が自分ではなくなる──
「幸せになれ」
その言葉の奥に重なる、言葉にできない切なさ。
愛とは、こんなにも優しく、こんなにも痛く、
そして──こんなにも幸せなものだったのか。
父と娘が歩んだ、静かで深くあたたかな愛の物語。
きっとあなたの胸にも、大切な「誰か」の面影が浮かぶ──