あらすじ
人の願いを叶えるたびに、少しずつ醜くなる――
それが、私の“力”だった。
小さな頃から、家族や婚約者の願いを叶え続けてきた。
美しさも、富も、名誉も、全部あげた。
その代わりに、私は少しずつ醜くなり、そして“不要”になった。
「こんな姿の君とは、結婚できない」
そう言われて捨てられた私は、ただ静かに国を出た。
もう、誰の願いも叶えたくない。
ただ静かに、朽ちるだけ――そう思っていた。
けれど、隣国の片隅で出会った青年ユリオは、
私を見て、涙を流してこう言った。
「もう君は、誰の願いも叶えなくていい。
今度は、君が幸せになる番だ」
――これは、願われて壊された少女が、
かつて“自分が救った”王子に見つけられ、
自分自身の幸せを取り戻す、愛とざまぁの物語。
願いを捧げた元家族と婚約者が、
ゆっくりと、崩れていくのを見届けながら。
私は、私の人生を生きていく。