あらすじ
──これは『救う』ではなく『寄り添う』を選んだ物語。
近未来の独立巨大都市。それを管理する謎の組織『オラクル』。
その組織は犯罪者を捕らえ"洗脳"し、記憶を奪い、組織の命令に服従する以外の意思や感情を希薄にされた"従者"へと造り変えていった。
そしてその従者たちを防犯管理システムとして働かせ、都市の秩序を守らせる事で治安を維持してきた。
ジャーナリストの青年『レン』は、そんなオラクルに単身で潜入取材を試みた結果、あともう少しの所で失敗し、不法侵入と情報漏洩未遂の罪により、オラクルの従者たちに捕らえられてしまう。
「待って!俺は何もやってない!殺人もしてないし盗みもしてないし何も壊してない!ただちょっと資料室で書類とか読んだだけじゃんか!」
騒いでも許されず、連れて行かれたのは洗脳装置のある部屋。
そこでレンは、己の運命を察してしまう。
ああ、ここが…"俺"の……終わりだ。
──それから一週間。
レンの幼馴染であり、長年の親友であり、"相棒"でもあるジャーナリストの青年『カイ』は、ずっと帰ってこないレンを心配し、オラクル本部への潜入を試みる。
(レン……何でもいい……生きてくれさえすれば……もうそれだけでいい……)
そこで偶然にも、一人の"従者"と出会う。
「何をしている。深夜の敷地内侵入は規則違反だ。一般市民は速やかに退去しろ」
「─────レ、ン…?」
漆黒の制服を身につけ、記憶と表情を失い、人形のように冷たい静謐さを纏ったオラクルの従者。
──かつての相棒、レンだった。