あらすじ
AIが人々の“徳”を数値化し、その"評価"が社会を支配する近未来。
元判事として法の力と同時にその限界も強く理解し、常に人を慮ってきたカエレン。しかし、娘を殺した一人の父親の悲痛な告白は、彼自身の「正義」を根底から揺り動かした。
そしてそれは、カエレンが長年胸の奥底に封じ込めてきた、ある裁判の記憶と重なり合う。
管理社会の欺瞞、そして法だけでは裁ききれない人間の本質。
7日間にわたる彼の旅は、過去と現在の事件が交錯する中で、真の“善”とは何かを問う、魂の最終弁論へと彼を導いていく。
この物語は、AIが測る“徳”のその先で、人間が本当に信じるべき「価値」と「正義」を探求する、社会派SF長編。