あらすじ
「先生、次の土日は……外に出ないでください」
沖縄県うるま市。海と青空が広がるこの地に、三重県出身の新人教師・水谷翔(みずたに かける)がやってきた。
赴任先は沖縄県立石河高校。特に目立った特色のない、どこにでもあるような高校。
だが、彼の担任クラスにいたのは、一人だけ異質な空気を纏う少女だった。
名を仲村渠灯理(なかんだかり ともり)。
大人しいがどこかクラスで浮いていて、「霊感がある」と噂される彼女。
彼女は“ユタ”――沖縄に古くから存在する、神と霊をつなぐ者らしい。
その忠告に、教師としてどう向き合うか迷っていた水谷だったが、
土曜の夜、彼は“それ”を見てしまう。
人智を越えた現象。言葉にならない違和感。
そして、水谷の知らぬところで仲村渠灯理もまた、
自らの運命と、血の記憶に抗おうとしていた。
教師とユタ少女の沖縄での怪異譚が始まる。