あらすじ
平凡な女子高生、永倉実咲は、自身が「勇者」であることを幼い頃から自覚していた。しかし、魔物も魔王も存在しない現代日本において、その力は全くの無用の長物。脳内に住まう「鑑定スキル」の鑑ちゃんとの会話だけが、彼女の非凡な日常を彩っていた。
そんな実咲の平和な日常は、一人の転入生によって一変する。彼女の名は南条小春。明るく社交的なショートボブの美少女だが、実咲の鑑定スキルは告げる――「魔王」であると。
南条もまた、自身が魔王であることを自覚し、使い魔の猫アシャと共に現代社会に溶け込んでいた。しかし、二人の握手が引き金となり、実咲は恐るべき未来の光景を目にする。それは、一年後に荒廃した街で、勇者と魔王が互いの命を奪い合う姿だった。
だが、驚くべきことに、魔王・南条もまた、世界征服などには全く興味がなく、平穏な日常を望む普通の女子高生だった。互いに「勇者」や「魔王」としての使命を果たす気など毛頭なく、むしろ自身の強力な力を持て余している二人。そんな二人の物語です。