あらすじ
高校三年生の早川優里は、失踪した父の借金を返すため、追い詰められた先でパパ活に手を出してしまう。社会から、学校から、零れ落ちた優里の心は擦り切れていく。
──私は汚れているから。
初恋の相手が伸ばしてくれた手も振り払い、静かに溺れていく日々。
そんな中で出会ったのは、少し年上のモカという女性。苗字も、本名の漢字も知らない相手。
けれどモカの近くでは、呼吸ができる気がした。
モカがしているように、耳に、舌に、臍に、ピアスが増えていく。
穴を開けるたび、自分の中からいらない何かが抜けていく感覚を覚える優里。
罪悪感、恥、自己嫌悪。
そげ落ちた肉とともに、心が軽くなる。
──好き、なの。優里のこと。
そうモカに告げられ、二人の傷の舐め合いのような関係が始まる。