あらすじ
恋をして、焦がれれば焦がれる程に、離れなければならない。
どうかあなたがずっと、僕の想いに気付きませんように。
ようやく辿り着いた居場所に、突然現れた。
邪魔だと思った。妬ましいと思った。憎いとさえ思った。
これを恋と呼ぶには、劣情が過ぎる。
「……僕が、あなたを嫌いだということを、言わないでください。誰にも」
江戸時代後期、試衛館。幕府最後の砦である新選組の中核を成す男達が、その運命も知らず集う。後の新選組副長・土方歳三もその一人だ。バラガキと呼ばれた彼だが、近藤勇の最も信頼する同志として友として存在を大きくしていく。穏やかでしかし溌剌とした日々は過ぎ、やがて時代が、彼らを表舞台に引き上げる時が来る。