あらすじ
演劇公演のカーテンコール。観客から喝采を浴びる高町直介(29歳)。
台本を書き、演出し、主演した舞台「当たりクジを手にした男!」の公演三日目だ。高町の眼には、その有り余る才能で世界へ羽ばたく未来が見える。
いよいよ千秋楽というその朝、高町は目覚めると江戸川の河川敷で、ブルーシートのテントの中で寝ていた。
なんで? 全く身に覚えがない。今日は公演の最終日だ、と急いで新宿の劇場へ向かう。だが劇場の名前が変っており、知らない劇団が公演を打っている。
仕方なく家に帰ると、住んでいたはずの家が無い。両親や兄妹はどうなっているのか、付き合っていた彼女は何処にいるのか……。
道路には電動自転車が走り、街には見知らぬビルが建っている。
どうやら高町は、昨日から35年の月日が過ぎた世界にいるらしい。自分の身体も歳を取っている。
未来へタイムトリップしたのか? それとも異世界へ転生してしまったのか? 世界で活躍するはずの将来はどうなってしまったのか? 元の世界へ戻ることはできるのか……
高町はこの世界で存命している知人たちを訪ね、謎を解くべく奔走していく。そしてこの世界で、自分がどんな人生を辿ってきたのかを知らされていくのだった。