あらすじ
薔薇の家紋を掲げるレディング家には、美しい令嬢がいる。
努力家で明朗快活、才色兼備で、誰もがローズ・レディングの社交界デビューを心待ちにしていた。
けれど、学校を卒業前に彼女の名声は地に落ちた。
「何がローズ? ブラックローズじゃない!」
飛び交う汚名をローズは否定しなかった。卒業まで何とか耐えたが、友人たちからの疎外に耐えられず、引きこもりとなってしまう。
大好きだった屋敷の薔薇園では自分の髪を切り刻むという狂気にも陥り、悪夢にうなされる日々を過ごす……。
二十歳の誕生日を一か月前に控え、ローズの前に現れたのはかつてのピアノ家庭教師、アンリ・ベルリオーズだった。
アンリはローズの怒りをピアノに昇華させようとするが……。