あらすじ
山間の小国で穏やかに暮らしていたオメガの青年カイは、幼馴染である騎士見習いのラウルが突然敵国に誘拐されたことで、運命を大きく変えることになる。そんな彼の前に現れたのは、野心家の叔父ハイリヒ。彼は、カイの双子の妹リーゼを帝の後宮入りさせ、自らの権勢を高めようと目論んでいた。しかし、体調を崩したリーゼを守るため、カイは女装をして後宮へ潜り込むことに。真実を隠したまま後宮で暮らしはじめるカイだったが、若き皇帝シオンはどこか不思議な雰囲気を感じ取り、カイに興味を抱きはじめる。
一方、ラウルを助け出すべく必死に情報を集めるカイは、帝シオンの友好国である狼族の王子レオナードとも出会う。ラウルは生きているのか、なぜ狙われたのか。カイの正体が明かされれば、待っているのは破滅かもしれない。そんな危機の中、帝はカイを「特別な存在」として溺愛していく。騎士と狼王子が紡ぐもうひとつの恋も絡み合いながら、やがてすべての真相が明らかになる。
オメガバースの因果を抱えたカイと、孤独を抱えた皇帝シオンは、陰謀に満ちた宮廷世界で愛を貫けるのか。そして、救出されるラウルとレオナードの関係はどう結ばれていくのか。波乱の末にたどり着くのは、甘く優しいハッピーエンド——。