あらすじ

――生まれ変わりって信じる?    * * *  かの国の北に位置する山間の集落、蒼谷(そうや)。  山神、海神、土地神の三柱の狼神(おおかみ)伝説が残る閉鎖された寒村には、災いを招き人を喰らう厄神憑(やくがみつき)の狼が彷徨っており、人々を脅かしていた。  災いが降りかかる都度、集落の人間は生贄を神に投じ、厄神を退けているが、その忌むべき伝承は現代になってもつづいている。  古くから蒼谷を統治する旧家の人間によって生贄となる女性は「あかうさぎ」と呼ばれ、うさぎの生まれ変わりとなる女性は密かに見張られているのである。  まさにこの年、桜の花が散ったら学校図書館に勤務している瞳(ひとみ)は何も知らされないまま、山の供物として捧げられる。  ……はずだった。  ところがそこへ千年前に深い眠りについていた山の狼神が人間の姿になって顕現する。優牙(ゆうが)と名乗る彼は旧家の息子である白狼(しろう)を従え、瞳が神の花嫁“神嫁”となれば生贄になることはないと提案する。  山の狼神である優牙と海の狼神である黒狼(くろう)、そして教え子の白狼に翻弄されながら、瞳は過去と伝承を紐解いていく。  だが、それを快く思わない旧家の人間が桜が完全に散る前に瞳を生贄にしようと動き出し――?  ウサギ狩りがはじまる。  集落を脅かす厄神を祓うため、生贄となるウサギを捧げよ。  されどウサギを狩らずとも、ウサギ自らが神嫁を選ぶのならば、狼神たちは旧家の守護を緩めない。  期日は桜花が散るまで。  はたして瞳は生贄の「あかうさぎ」となるのか、神嫁の「しろうさぎ」となるのか?

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エブリスタ
エブリスタ2024/12/28
  • 現在の作品あかうさぎ、しろうさぎ ~狼神の求愛に惑うは生贄の兎姫~