あらすじ
放課後の静かな図書館で司書委員を務める女子高生・橘あみは、図書館の奥に隠された「時空図書館」の存在を知る唯一の生徒だった。そこは過去や未来、別世界の本が集まる不思議な空間で、管理人は時を超えて生きる少女・時雨るい。るいは寂しげな微笑みを浮かべ、あみにミルクティーをふるまいながら、恋や人生について語り合う秘密の友人となる。
あみは同級生の田中くんに密かに恋心を抱いていたが、なかなか想いを伝えられずにいた。ある日、るいから「恋を成就させる伝説のミルクティー」のレシピを教わり、特別な茶葉や満月の夜の水を集めて、不器用ながらも恋に一歩踏み出す決意をする。
やがて、田中くんが古い和算の本を求めて図書館を訪れたことをきっかけに、あみは彼を時空図書館へ案内。二人で伝説のミルクティーを飲むと、お互いの記憶や心が一時的に共有され、互いの想いと過去の傷を深く理解し合う。二人の間には本物の絆が生まれ、恋人同士となる。
さらに、記憶の共有はるいにも及び、彼女が16世紀イタリア出身で、愛する人を失った悲しみから時空図書館を生み出した存在であることが明かされる。あみと田中くんはるいの孤独を癒し、三人の間に新たな友情が芽生える。
高校卒業後も三人は時空図書館で特別な時間を過ごし、やがてあみと田中くんは結婚。十年後、娘・るいとともに再び時空図書館を訪れ、家族の絆と友情を確かめ合う。時空図書館は、過去・現在・未来をつなぐ愛と友情の場所として、彼らの物語を静かに見守り続けるのだった。