あらすじ
大陸一の強国、ゼローナの北の国境線をあずかるジェイド公爵家は、代々将軍位も担う名家。
その、たったひとりの姫君が迎えたデビュタントの夜。
なんと、姫はみずからの髪を切ってしまいました。
どうしても彼でなければ、と想いを馳せていた幼なじみの少年の姿が、集められた令息のなかに見当たらなかったからです。
後見人の将軍閣下は頭を抱えました。
姫の主張通り、髪が伸びる一年後まで成人の儀を引き伸ばすにしても、婿がねはどんどん消えてしまいます。当然です。皆、いままで公爵家の意向を慮って年頃の次男・三男坊の婚約者を定めずにいたのですから。
なんとか将軍閣下が指名して正式な候補者に引き留められたのは三名。
ランドール伯子息、騎士ソード。
オーウェン侯の弟、魔法士マジェス。
やり手と噂のロドウェル・グランツ子爵。
候補にも数えられなかった、体の弱い幼なじみをどう浮上させるのか(一年で!)
みずからも騎士として修養を積む姫、イゾルデの、崖っぷち婚約者選定の物語です。