あらすじ
聖女に憧れる魔女の少女と、魔女を憎めない聖女――
出会ってはいけない二人の、切なくも熱い両片想い。
魔女に育てられたノアは、禁呪を操る影の存在として聖都に恐れられていた。
けれど彼女の心には、誰にも言えない「憧れ」があった。
それは、神に仕える聖女リリア。まばゆい光の中で人々を救う彼女の姿に、ノアはずっと心を奪われていた。
一方、聖女リリアもまた、聖都を何度も襲うはずのノアに、なぜか憎しみを抱けずにいた。
敵同士であるはずなのに、胸の奥に灯る微かな懐かしさと痛み。
それが、何に由来するものなのか、リリアは知らない。
実は、ふたりはまだ幼い頃に出会っていた。
けれど、その記憶は魔女と聖職者、ふたつの立場の間で封じられ、曖昧なまま心の底に眠っていたのだった。
「あなたを傷つけたくない」
「それでも、あなたに近づきたい」
交差する光と影。
魔法と信仰、正義と罪、使命と想い――
すべてを越えて、ふたりの距離はゆっくりと、確かに近づいていく。
これは、敵として出会ったふたりの少女が、
世界の真実と“かつての約束”に辿り着くまでの、恋と戦いの物語。