あらすじ
季節は夏。
大学生活、そしてバイトにもすっかり慣れた七月の暮れ。
うだるような暑さが続く中、淡海では八月、浴衣での接客が始まった。
毎年恒例となっているその慣例は、常連さんのみならず、その噂を聞きつけた新規さんらの集客にも繋がり、ただでさえ暑い日々が更に暑く、そして熱くなってゆく。
それでも楽しんで過ごせるのは、やはりマスター……近江のアガサ・クリスティがいるおかげ。
そんなある日、一人の女性が淡海を尋ねて来た。
名前は来栖玲鳳。淡海のマスター、汐里の姉であると同時に、その汐里が作家としても活動する際の担当編集者でもあった。
たまたま通りかかったから一杯飲みに来た、と話す玲鳳。
ついでに『新しく始まった投稿サイトで、名前貸してくれてる汐里にも短編でええから一個書いて欲しいねん』と頼まれることに。
快く請ける汐里だったが、テーマに『ホラー・どんでん返し』という書いたことのないジャンルの縛りがあることを告げられ、頭を捻る日々が始まってしまう。
そんな中でも、日々容赦なく転がり込んでくる日常の謎。
それらを解きながら、汐里は短編を完成させることが出来るのか。
※本作は『琵琶のほとりのクリスティ ChapterⅠ』の続編になります。